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輝くアレルギー子 エピソード1




食物アレルギーを持つ子供の親として、子供が日々どのような気持ちで生活をして
いるのか知りたいと思ったことがありませんか?

今回は、アレルギーを持つ大学生 松本南美さんのエピソードをご紹介いたします。


 穏やかな笑顔が印象的で、新宿高島屋 「大学はおいしい!!」フェアにおいてアレルギーを考慮したスィーツ考案・販売した、白藤プロジェクトの今期リーダーとして活躍している彼女。いつも前向きで、ご自身と同様にアレルギーを持っている人を支えたいという考えから、現在、管理栄養士をめざし勉強中です。

アレルギーを持っていても輝いている方のエピソードを紹介することで、苦しい思いをしている人へのヒントや励みになれば幸いです。


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松本南美です。
ほんの少しではありますが、少しでも情報としてお役にたてればなと思います(^○^)!

・生まれた時から重度の食物アレルギーがあり、現在は7大アレルゲンのうち、
6項目(卵、乳製品、魚介類、甲殻類、そば、ピーナッツ)が食べられません。
昔は、米さえも食べることが出来ず、粟や稗(ひえ)を食べていました。

・幼稚園の頃は毎日弁当で、小中学校では、給食の栄養士さんと母が毎月献立を照らし合わせながら、面談をし、私だけの特別なアレルギー除去メニューを作ってもらっていました。
それでも対応出来ないメニューの場合はその分だけお弁当を持参していました。

・また、校外学習、修学旅行においても宿泊先のホテルの料理長さんと事前にFAXで連絡を取り合い、特別に対応していただいてもらいました。

・そういった環境恵まれたため、たとえ全く一緒のメニューでなくとも、友だちと一緒に食事が出来、とても嬉しく、食べることが大好きになりました。
小さい頃にお世話になった方々には今でも大変感謝しています。

・今までの食生活の中で記憶に残っている出来事としては、小2の時、卵スープの卵なしというアレルギー除去メニューだったのですが、誤って調理員の方が卵を入れてしまい、給食側を信用しきっていた私は、卵に似せた湯葉なのかな?と思い誤って食べていました。
その後すぐに蕁麻疹や腹痛が出始め、すぐさま母が学校に迎えに来て病院に行き点滴をしたという経験があります。
私の場合、命に関わるほどの重症にはなりませんでしたが、その頃の認知というものも低かったのかなと今の世の中になったからこそ思うことの一つです。

・普段大丈夫な、(卵を含む)という表示でも、身体が疲れていたりすると、アレルギー反応が起こります。
抵抗力、免疫力が弱まっていたりすると、普段は平気な微量でも反応してしまうため。そこで初めて、身体疲れているのかと自分の体調に気づかされます (笑)

・アナフィラキシーショックは起こしたことがなく、エピペンも持ち歩いていません。
常備薬としては、ケトテンや漢方など、生まれた時からお世話になっている小児科医から処方してもらっているものです。
薬にも服用できるものと出来ないものがあるため、周辺の病院には人見知り状態で (笑)、
いつも東北の実家から薬を送ってもらっています。

・20歳なった今では昔よりも食べられるものはだいぶ増え、少しずつではありますが、食べられなかったものを口にしてみたりして様子を観察しています。
最近ではシーチキンなど魚介系がほんの少し食べられるようになりました。

・身内がそばにいない一人暮らしをしている今、アレルギー反応が起こることは多々あります。
あ、反応しているな、と感じた時はすぐに薬を服用し整腸剤も大量に飲んでいます。
また水分も大量に摂取し、体内の循環良くして排泄を促すようにしています。
お風呂に入ったりして身体があたたまり、血流がよくなると反応がましてしまうため、とにかく横になって安静にしています。

私なりの対処法としては、ひたすら寝ること、休むこと、耐えることです。
最近は精神的にも強くなったのか、常備薬を忘れた時に反応がおきましたが、旅行中だったため、アレルギー反応が起きていることを考えず、ひたすら旅行を楽しむように集中していたら、いつの間にか治っていました。
自分の意識をアレルギー反応の起こしていることに集中させるのではなく、あえてそらしてみて紛らわせようとしてみた結果、薬なしで2時間程で自然治癒したため気持ちを強くもつことも自分のためになるかもしれないと思いました。
でもちゃんと常備薬は持ち歩いた方がいいと思います。

・アレルギーがあって大変だと思う時は、外食する際はいつもです。
レストランやフードコートなど、和食中心にしか食べられないため、お店が限られてしまいます。
ですが、今私たちが調べているように、アレルギー対応をしてくれているお店がどんどん増えてきているため、本当に外食をしやすくなりました。
和食の店でなくても、特定原材料の使用について表示していただけているだけでとても利用しやすいと感じていますし、食べられないと思っていたものが食べられるとわかって食べられた時の喜び具合はとてつもないです (笑)
表示してくれて本当にありがとうっていつも思っています。

・アレルギーのある人は確かに他の人と比べた時に、食べられるものが限られてしまったり、食べたくても食べられないことに残念に思うこともありますが、私としては、そんな自分とでも食事いこうと誘ってくれる友だちがいてくれるだけで本当に嬉しいです。
もしアレルギーのある方が身の回りにいたら、その方が食べられるものを理解した上で、普通に食事出来る方と同じように食事を楽しんでくれたら、私としては満足です。
アレルギーがあって食べられないものがあるなんて可哀想…と思われること、それが昔から一番私自身が苦手として受け取る言葉です。
人生損してるよ!とか言われることもありますが、アレルギーがある人はある人なりに、食べられるもので食べる喜びを感じていますよ (笑)


・私は、アレルギーは誰かのせいでなったものではない、何かの病気でもない、ただの体質だと思っています。
アレルギーがあるからこそ向き合わなきゃいけない面も多くありますが、生まれ持った身体に対して不満に思うのではなく、どう向きあっていくのか、どう対応して食と関わるのか、そういった面と常に隣り合わせで生きていくこともきっと何かの勉強だと言い聞かせています。

長々となってしまいましたが、

・アレルギーを特別扱いするのではなく、ただの体質であると理解してもらいたいこと
・自分と一緒に食事をしてくれるだけで嬉しいこと
そして
・アレルギーのある人は、食べられる食事で思いっきり食事を楽しむこと

この3点は私の中で特に大事に思っていることです。


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自分のアレルギーを理解し、自分の体の状態を見ながら対応し、前向きに生活しているエピソードいかがでしたでしょうか?
大学生ともなると、自分でアレルギーを対処するすべも獲得しているんだなと感心してみたり、幼い子供を育てている母としてはドキドキしたりするのも素直な感想ですよね。
アレルギー症状をマイナスの物にせず、アレルギーを持つ人の気持ちがわかるからこそ行動しようと頑張る松本南美さんにエールを送ります。
これからも、学業、アレルギーを配慮したスウィーツ開発、頑張ってくださいね!

ご自身のエピソードをお寄せいただきありがとうございました。

~おしゃべり会を開きます~
日時 1月21日火曜日10時30分から12時
場所 いたばし総合ボランティアセンター 1階サロン 
お申し込みは メールフォーム より お待ちしております。






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